こんにちは、IELTS-A-ROOMです。
イギリス大学・大学院出願を検討している方に朗報です!
これまではTOEFL・IELTSが大学出願の主な必須の英語要件として認められてましたが、これらの英語試験だけでなく「Duolingo English Test(DET)」が多くの教育機関に受け入れられ始めています。
本記事では【Duolingo English Test(DET)】の基本情報、TOEFLとIELTSの違いについて詳しく解説していきます。
Duolingo English Test(DET)の概要
Duolingo English Test(DET)は、オンラインで受験可能な英語能力テストです。大学入学にも利用できることから近年注目が集まっています。
このテストは、2016年から提供が開始され、非営利団体であるDuolingoが運営しています。
Duolingoは、世界中で1億5千万人以上のユーザーを持つ人気のある言語学習プラットフォームであり、DETはその一環として提供されています。
Duolingo English Testが注目されるわけ
Duolingo English Test(DET)の普及度合いは、近年急速に拡大しています。
多くの大学や教育機関がDETを入学資格として受け入れており、これがDETの普及を後押ししています。特に、COVID-19パンデミックの影響でオンラインでの受験が求められるようになったことで、DETの需要が高まったと言われています。
Duolingoは世界中で人気の言語学習プラットフォームであり、その一環としてDETが提供されていることが広く知られるようになっています。これにより、多くの人々がDETを利用し、その普及が進んでいます。
Duolingo Enligsh Testの特徴~IELTSとTOEFLとの違い~
DETは「時間に柔軟」なテストとして知られています。どういった点が時間に柔軟なのか解説していきます。
実力に応じたテストが出題される
DETはIELTSやTOEFLと比べても独自の特徴が多く、受験者の能力に応じて自動的に問題の難易度を調整するAI技術を採用 (computer-adaptive) しています。
テストの順番と難易度は、受験者やテストセッションごとに異なります。
例えば、受験者が質問に正解すると、次の問題は難しくなり、不正解だと、次の問題は簡単になります。これにより受験者の負担・ストレスの軽減やより正確な採点に繋がります。
24時間オンラインで受験可能
Duolingo English Testは、インターネット接続さえあれば、どこでも受験可能です。試験会場に行く必要はなく、受験者は自宅や好きな場所からテストを受けることができます。
受験料がリーズナブル
DETの受験料は、IELTSやTOEFLにかかる費用に比べてかなりリーズナブルです。
費用の比較表
英語試験の費用 | DET | IELTS | TOEFL | TOEIC |
---|---|---|---|---|
ドル | 65ドル | 158~170ドル | 245ドル | 48ドル |
円 | 10,400円 | 25,380~27,500円 | 39,200円 | 7,810円 |
(※ドル円換算レートは160円で計算しています)
料金は地域と為替レートによって変動がありますが、DETは一般的な価格帯としては、おおよそ49〜59米ドル程度です。
なお、Duolingoはテストまとめ購入で2回分のテストをお得に受けることができます。また定期的にプロモーションや割引キャンペーンを実施することがあります。
テスト時間は約1時間程度
DETは約1時間~1時間半程度で受験が完了します。
他の英語能力テストと比較して非常に短い時間でテストが終わります。例えば、TOEFLの場合は約4時間、IELTSはスピーキングテストが別日に行われることもあり、拘束される時間は長いです。
試験の長さの比較
試験の長さ | DET | IELTS | TOEFL | TOEIC |
---|---|---|---|---|
時間 | 約1時間30分 | 約3時間 | 約3時間 | 約2時間 |
テスト結果が48時間以内に出る
DETのテスト結果は、受験後48時間以内に提供されます。
この結果は、スコアと共に詳細なフィードバックも含まれており、受験者が自身の強みや改善点を把握するのに役立ちます。
スコアが返却される期間の比較
スコア返却期間 | DET | IELTS | TOEFL | TOEIC |
---|---|---|---|---|
期間 | 2日以内 | 筆記:13日後、コンピューター:3日後 | 4日後 | 30日以内 |
大学の入学資格・移住ビザや永住権の申請にも導入されている
DETは世界中の大学でも入学資格の一環として採用されています。例えば、イギリスのオックスフォード大学やアメリカのハーバード大学など、世界的に有名な大学でもDETが受け入れられています。
またビザや永住権の申請時に英語能力を証明する手段として一部の国で受け入れられています。具体的な国やビザの種類によって異なりますが、カナダ、オーストラリア、ニュージランドへの申請でDETを利用することができます。
DETテストの内容
DETのテスト内容についてまとめました。
DETではどんな問題が出されるの?
DETは、Listening(リスニング)、Reading(リーディング)、Writing(ライティング)、Speaking(スピーキング)の4つの技能を測定します。
2024年7月のアップデートまでは、応用言語学をベースに以下4つの分野別にスコアを表示していましたが、試験結果に従来の英語試験同様のスコア表示がされることになりました。
試験では、これらの個別サブスコア・統合サブスコアを測る問題が出題されます。
個別サブスコア
- Listening(リスニング)
- Reading(リーディング)
- Writing(ライティング)
- Speaking(スピーキング)
統合サブスコア
- Literacy(リテラシー)
- Comprehension(理解力)
- Conversation(会話)
- Production(表現)
DETテストの問題パターン
DETの問題は、様々な問題形式があります。
はじめに短い個々の問題で単語、リスニングや文法の知識がテストされ、次に実践的なスピーキングとライティングの課題が出されます。
スピーキングでは、与えられたトピックについて話すことが求められ、ライティングでは特定のトピックについて文章を書くことが要求されます。各セクションは絞り込まれた時間で実施されるため、速さと正確性が求められます。
問題の形式に慣れるためには、公式サイトの模試を受けるのがおすすめです。
DETの注意点
DETを受ける際には、いくつかの注意点があります。特に環境設定と受験回数は重要です。
適切な環境でテストを受けることで、ベストなパフォーマンスを発揮できるようにするための準備を整えることが重要です。
テストを受ける環境が整っていない場合
DETは全てオンラインで行われるため、安定したインターネット接続が不可欠です。
加えて、カメラとマイクがしっかりと機能する必要があります。テスト中は部屋が静かであることを確保し、他のデバイスの使用を避けることで集中力を保つことが求められます。
また、IDの確認や周囲を映すなどのプロセスも含まれるため、事前に環境設定のルールを確認しておくことが重要です。
テスト環境が整っていない場合は、空きスペースや個室ブースの活用を検討する必要があります。(「テストの規約」について)
DETの2nd attempt
”Your test could not be certified”をくらい、異議申し立て→2日以内に再試験が認められる。
You used predictive text once during the fill-in-the-blank or written section(s).とのことだけど、予測変換(テキスト候補)がだめぽいね。1回目は大丈夫だったんだけどな~— こはるか | ウズベクでイノベーションしたいスタン系女子🇺🇿🇹🇯 (@kohaluka_jp) March 28, 2024
Duolingo English Test、耳が髪に隠れてたみたいで無効になった!これは初めて😳
7日以内に無料でもう一度受けれるみたい。ちょっと嬉しいかもしれない。
AIの勉強はちょっとストップして、DET対策やるか! pic.twitter.com/l1mjYxjJG9— リンゴ@Duolingo English Testスコア130目標 (@yakiringo02) January 12, 2024
試験を受けれる回数
DETは一定のクールダウン期間(通常は30日間)が設けられており、その期間内は再試験ができません。
これにより学習者がスキルを磨きつつ再チャレンジできる機会を提供しています。試験の結果は直ちに提供され、改善すべきポイントが明確に示されるので、具体的な対策が可能です。
DETテストの対策方法は?
DETの対策としてできることは、一般的な英語力をあげることとDETの出題形式に慣れることです。
ここではDETの出題形式に慣れるためにできることを3つ紹介します。
DETの質問タイプを理解する
DETはこれまでのTOEFL・IELTSとはかなり違う形式のテストが出ることで知られています。
全部で約17タイプの質問があり、回答方法がそれぞれ異なります。例えば、空欄に単語を埋める、YES or NOで回答するなどです。
できるだけ空欄で提出せずに時間内に回答するのが理想とされ、ライティングの場合には50単語以上の解答、スピーキングの場合は30秒以上の回答がいいとされています。
また常にテストの改善を実施するため、新出の問題形式が出題されることがあります。一般的なDETの出題形式に慣れつつ、新しい問題には落ち着いて対処するスキルが求められます。
DETの出題形式に関しては公式ページに解説があるので、テストを受ける前に確認してみてください。(DETの問題形式に関して)
DETの練習テスト
DETの公式サイトにユーザー登録をすることで、練習テストが何度でも受けられるようになります。
練習テストを実施後、即時にコンピュター(AI)によって採点がされ、スコアがわかるのも有り難いところです。
本番の試験はコンピューター(AI)と試験官によって採点されるため、本番テストとのスコアのぶれは発生することを念頭に入れるといいでしょう。
DET向けの教材の紹介
日本語での対策本として知られているのは「Duolingo English Test 総合対策」です。
日本初のDuolingo English Testの対策書となっており、主な問題形式に対していくつかの問題が用意されています。紙で学習したい方におすすめの本です。
一方で、DETは比較的新しいテストということもあり、日本語での学習コンテンツには限りがあります。
英語コンテンツで有用なのがTeacher Lukeのコンテンツです。
DETの解説をするYouTubeの動画や「DET Ready」というサービスがあります。
DET Readyでは、本番同様の形式の問題を解いたあとに回答が表示されます。1日5問までは無料で利用できます。
DETテストの難易度は?
DETの評価はIELTSやTOEFLと比較すると若干異なり、その評価基準や対策について理解を深めておくことは受験者にとって非常に重要です。
また、効果的な学習教材や受験者の体験談を知ることで、準備をより具体的に進めることができます。
DET、IELTS、TOEFLのスコア換算表
DETのスコアを他の主要な英語能力テストのスコアに換算するための表が公式に提供されています。これにより、異なるテストのスコアを比較することが可能です。
スコア換算表
DET | IELTS | TOEFL |
95 | 5.5 | 59 |
105 | 6.0 | 70 |
120 | 6.5 | 87 |
130 | 7.0 | 98 |
140 | 7.5 | 140 |
(※公式サイト「スコア解釈」より)
スコアを換算する際の目安として使うことで、どの試験であれば大学出願の必要要件が満たせそうか確認ができます。
実際の受験者の体験談や助言
実際にDETを受験した受験者の体験談や助言も参考になります。ネット上のフォーラムやSNSなどで他の受験者の声を聞くことで、受験に対する不安や疑問を解消することができます。
https://x.com/sawao_developer/status/1639974575365836801
https://x.com/nashikakeagaru/status/1732688189666844695
https://x.com/pokochanuwu/status/1790955294723371107
まとめ
本記事ではDuolingo English Test(DET)の概要について解説してきました。
- DETは大学出願にも使える急速に普及している英語試験
- 他英語試験と比較して、低価格、48時間以内にテスト結果が返却される
- インターネット環境があれば受験が可能
- 受験者の英語レベルに合わせて問題の難易度が変化