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IELTS(アイエルツ) スコアの採点基準【必読】

IELTSスコアの採点基準
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本記事の内容

IELTSの勉強をはじめたばかりの人に読んでほしい「IELTSスコアの採点基準」についてまとめました。

採点基準を理解する理由があります。
・目標スコアと実力とのギャップを把握するため
・英語力に関係ない採点項目を意識するため

ライティング、スピーキングではやみくもに英語力を伸ばしても点数が上がらない仕組みとなっていることから、今から説明する「IELTSスコアの採点基準」を参考に今後のIELTSの学習戦略の立案に役立ててください!

Aki
Aki
IELTSの勉強を始めようと思っているんだけど、何から手を付ければいいかわからない…。
Aaron
Aaron
IELTSの勉強で何をしていいかわからない人は、まず採点基準を理解して、そこから問題演習に取り組むことがおすすめだよ!

IELTSはリスニング、リーディングのセクションは自己採点でスコアを把握することができます。

一方ライティング、スピーキングは試験官が評価基準に則り、採点する仕組みです。

採点基準を知らないとやみくもに英語の勉強することになるので、IELTS合格までの道のりがはるか遠くに感じてしまいます。

歴史的戦略家で知られる中国の孫氏(Sun Tzu)は「敵を知り己を知れば百戦危うからず」(Know thy self, know thy enemy. A thousand battles, a thousand victories. )という言葉を残しています。

IELTSの採点基準を知ることで、敵を知る。今の自分の英語力を知ることで、己を知る。目標のバンドスコアから自分の英語力を理解し、ギャップを埋める作業をしていきましょう。

こうすればIELTS試験も怖くなくなってきますよ!

IELTSの全体(Overall)スコアの算出方法

まずIELTSでは総合点のことをOverall Band Score(オーバラル バンド スコア)という言い方をします。

各分野(リスニング、リーディング、ライティング、スピーキング)の平均を四捨五入して出します。

Listening Reading Writing Speaking 平均 Overall
Aさん 7.0 5.5 6.0 6.5 6.25 6.5
Bさん 6.5 6.6 5.0 6.0 6 6.0
Cさん 4.0 3.5 4.0 4.0 3.875 4.0
Dさん 6.5 6.5 5.5 6.0 6.125 6.0

海外大学交換留学の場合はIELTS Overall 5.5~6.5、海外大学・大学院の正規留学の場合は、IELTS Overall 6.0~7.0が求められることが多いです。

また学校によっては足切り基準といって、Overallは6.5で全部のスコアが6.0以上という入学条件があることも。

詳細は必要スコアを提出する先の基準を確認するようにしてください。

IELTS(アイエルツ)のスコア分野別の出し方

リスニング

リスニングは40問中の正解数に応じてスコアが換算されます。

アカデミック、ジェネラル・トレーニングの両方で同じテストとなるため、採点基準も同じです。

Band Score 40点中の正解数
5 16
6 23
7 30
8 35

リスニング6.5を目指すのであれば、単純計算で「26.5問」の正解が必要です。各テストの難易度に応じてだとは思いますが「27問」の正解を目指すといいでしょう。

※あくまで参考ですが、IELTS Listeningで6.5を獲得している人はセクション1では満点を取れるレベルです。

リーディング

リーディングもリスニング同様40問中の正解数に応じてスコアが付けられます。

リーディングはアカデミックとジェネラルトレーニングのテストでスコアの付け方が異なるので注意が必要です。

一般的にはアカデミックは留学、ジェネラルトレーニングは移住のために受けるテストになります。

ジェネラルの方が短文形式で問題が易しいことから、獲得すべきスコアも高くなっています。

アカデミック(Academic Reading)

Band Score 40点中の正解数
5 15
6 23
7 30
8 35

ジェネラルトレーニング(General Training Reading)

Band Score 40点中の正解数
4 15
5 23
6 30
7 34
8 38

ライティング

ライティングはTask 1とTask 2にわかれています。この2つのパートの配分は、Task 1よりTask 2の方が大きいと言われています。

Task1はアカデミックでは絵や図表の説明、ジェネラル・トレーニングでは手紙の返事などを行い、いずれも150字以上書く必要があります。

Task2はエッセイとなっており、抽象的なトピックに対して賛成、反対または原因、解決策などの提示を行い、250字以上執筆が必要です。

公式見解では述べられていないのですが、英語のウェブサイトではTask 1よりTask 2の採点基準は2倍ほど異なるまたはマトリックスの採点形式を用いて採点されていると言われています。

いずれにせよ、Task2の採点の比重が大きいため、Task1よりもTask2の対策を行うのが大切です。

IELTSライティングは以下の評価基準に基づいて採点します。

これらの項目において整数で点数がつけられ、切り捨てで最終的なスコアが算出されます。

  1. タスク達成度/課題への回答(Task1: Task Achievement / Task2: Task Response)
  2. 内容の一貫性(Coherence and Cohesion)
  3. 語彙力(Lexical Resource)
  4. 文法の知識と正確さ(Grammatical Range and Accuracy)

ここでいう「1.タスク達成度/課題への回答」「2.内容の一貫性」は難しい英単語を用いてもスコアがあがるというものではないので注意が必要です。

採点項目の内容についてはスピーキングの説明の後にまとめて紹介します。

スピーキング

スピーキングは、実際にテストをする試験官と録音されたインタビューを別のIELTS試験官が評価する方式です。以下の4つの基準をもとに採点が出されます。

  1. 流暢さと一貫性(Fluency and Coherence)
  2. 語彙力(Lexical Resource)
  3. 文法の知識と精度(Grammatical Range and Accuracy)
  4. 発音(Pronunciation)

IELTSスピーキングは実際に試験官を目の前に行うため緊張しやすいですが、自信を持って望んだ方が得です。普段から緊張しやすい環境を作り、練習しておくといいと思います。

またわからないことがあれば、素直に聞いて大丈夫です。

ネイティブ同士の会話でも、イギリス英語だと「Pardon(パードン)?」、「Can you say that again?(もう一度言ってください)」など使われたりします。

ライティング・スピーキングのスコア採点内容について

ライティングとスピーキングは採点項目の内容で「語彙力」と「文法の知識と精度」は同じになります。

ライティング
  • タスク達成度/課題への回答
  • 内容の一貫性
  • 語彙力
  • 文法の知識と正確さ
スピーキング
  • 流暢さと一貫性
  • 語彙力
  • 文法の知識と精度
  • 発音

以下にIDP IELTSのホームページに記載されていた日本語で書かれた採点基準について、各項目ごとに説明していきます。

ライティング:タスク達成度(Task1)

スコア 内容
9 ・課題の全ての部分に完全に取り組んでいる
・回答に対し、関連性のある、詳細で十分な裏付けのある理由を提示し、確固とした見解を示すことができる
8 ・課題の全ての部分に十分取り組んでいる
・回答に対し、関連性のある、詳細で十分な裏付けのある理由を提示し、熟考された回答ができている
7 ・課題の全ての部分に取り組んでいる
・回答全体を通じ終始明確な見解を示すことができている
・主旨を示し、詳細と理由を提示できるが、一般化しすぎたり理由の論旨が明快でなかったりする(または両方である)
6 ・課題の全ての部分に取り組んでいるが、詳述されている部分とそうでない部分がある
・関連性のある見解を示すことができるが、結論が不明瞭または重複していたりする
・関連性のある主旨を示すことができるが、詳細に欠けたり、不明瞭であったりする
5 ・課題の一部にのみ取り組んでおり、所々の書式が不適切であったりする
・見解を表明しているが、展開が不明瞭であったり、結論が記述されていないこともある
・要旨が記述されているが、限定的であり、展開が不十分で無関係な詳細が含まれていることがある

ライティング:課題への回答(Task2)

スコア 内容
9 ・課題の全ての部分に完全に取り組んでいる
・回答に対し、関連性のある、詳細で十分な裏付けのある理由を提示し、確固とした見解を示すことができる
8 ・課題の全ての部分に十分取り組んでいる
・回答に対し、関連性のある、詳細で十分な裏付けのある理由を提示し、熟考された回答ができている
7 ・課題の全ての部分に取り組んでいる
・回答全体を通じ終始明確な見解を示すことができている
・主旨を示し、詳細と理由を提示できるが、一般化しすぎたり理由の論旨が明快でなかったりする(またはその両方である)
6 ・課題の全ての部分に取り組んでいるが、詳述されている部分とそうでない部分がある
・関連性のある見解を示すことができるが、結論が不明瞭もしくは重複していたりする
・関連性のある主旨を示すことができるが、詳細に書けたり、不明瞭であったりする
5 ・課題の一部にのみ取り組んでおり、所々の書式が不適切であったりする
・見解を表明しているが、展開が不明瞭であったり、結論が記述されていないこともある
・要旨が記述されているが、限定的であり、展開が不十分で、無関係な詳細が含まれていることもある

ライティング:一貫性とまとまり

スコア 内容
9 ・目立つことなく自然に接続詞を仕様している
・段落分けをうまく行っている
8 ・情報や意見を論理的に配置している
・全ての観点から文章を上手にまとめている
・段落分けを十分かつ適切に行っている
7 ・情報や意見を論理的に整理しており、全体を通じ明確な連続性がある
・様々な接続詞を適切に使用しているが、使用の仕方に過不足がみられる
・各段落には明確な中心主題が存在している
6 ・情報や意見の配置に一貫性があり、概ね明確な連続性がある
・接続詞を効果的に使用しているが、文章中や文章間(またはその両方)の接続詞が機能してなかったり、機械的であったりする
・参照が明確でなかったり、適切でなかったりする
・段落分けがされているが、必ずしも論理的ではない
5 ・情報がある程度整理されているが、全般的な連続性を欠く
・接続詞の使用が不十分であったり、不適切であったり、多用しすぎであったりする
・参照や置換が不十分なために重複が見られる
・段落形式で記述されていなかったり、されていても不十分であったりする

ライティング・スピーキング共通:語彙力

スコア 内容
9 ・幅広い語彙を単語の特徴を生かして自然かつ洗練された方法で使用でき、軽微な誤りがまれに「うっかり起こる」
8 ・正確な意味を伝達するために幅広い語彙を流暢かつ柔軟に使用できる
・一般的でない語句をうまく使用できるが、単語の選択や組み合わせに時おり不適切さがみられる
・単語の選択や語形成(またはその両方)に間違いがほとんどない
7 ・十分な幅の語彙を使用でき、柔軟性や正確さも認められる
・一般的でない語句を使用でき、表現方法や組み合わせにも配慮している
・単語の選択・スペルや語形成(またはその両方)に間違いが散見される
6 ・課題に対する十分な範囲の語彙を使用できる
・一般的でない語句の使用を試みるが、不正確さが見られる
・スペルや語形成(またはその両方)に間違いが散見されるが、コミニケーションを阻害するほどではない
5 ・語彙の使用範囲は限定的であるが、課題に最低限必要なレベルである
・スペルや語形成(またはその両方)にかなりの間違いが見られ、読み手の理解が困難な場合もある

ライティング・スピーキング共通:文法知識と正確さ

スコア 内容
9 ・様々な構文を非常に柔軟かつ正確に使いこなすことができ、まれに軽微な誤りが「うっかり起こる」
8 ・様々な構文を使用できる
・総じて間違いのない文章を欠くことができる
・間違いや不適切さがまれに見られる
7 ・様々な複雑な構文を使用できる
・間違いのまったくない文章を書けることが多い
・文法と句読点をうまく使いこなすが、エラーは依然として存在する
6 ・簡単な構文と複雑な構文の両方を使用する
・文法と句読点に間違いもあるが、コミュニケーションに支障の出るようなことはめったにない
5 ・複雑な構文の使用は限定的である
・複雑な構文の使用を試みるが、簡単な構文と比較して不正確になるきらいがある
・文法や句読点の間違いが多く、間違いが理由で読みづらいこともある

スピーキング:流暢さと一貫性

スコア 内容
9 ・繰り返しや言い直しをほぼすることなく流暢に話し、言いよどむ際は、言葉や文法を考えるというより、内容が理由の場合のみである。
・最も適切な接続詞を使用して理路整然と話すことができる
・テーマを幅広く適切に展開できる
8 ・時折繰り返しや言い直しをするが流暢に話し、言いよどむ際は、言葉や文法を考えると言うより、内容が理由の場合のみである
・テーマを理路整然と適切に展開できる
7 ・目立った努力を行わずもしくは一貫性を失わずに詳細に話すことができる
・言葉や理由で時折言いよどむことがあり、繰り返しや言い直しがある
・幅広い連結詞や談話標識(文と文の論理関係を示す言葉)を柔軟に使用できる
6 ・時折繰り返し、言い直し、ためらいが見られ、そのために一貫性を失うことがあるものの、すすんで詳細に話す
・幅広い連結詞や談話標識を使用できるが、不適切な使用もある
5 ・通常は途切れることなく話せるが、繰り返し、言い直しや、ためらいが見られ、かつ/または、話し続けようとするとスピードが落ちる
・特定の連結詞や談話標識を過度に使用する
・簡単な話は流暢だが、複雑なコミュニケーションとなると流暢さに問題がみられる

スピーキング:発音

スコア 内容
9 ・幅広い発音の特性を正確かつ巧妙に使用できる
・特性を一貫して柔軟に使用できる
・無理なく理解できる
8 ・幅広い発音の特性を使用できる
・特性を柔軟に使用できるが、時折うっかり間違うこともある
・無理なく理解出来、アクセントが明瞭さに与える影響はほぼない
7 ・バンド6の全てのプラスの特徴と、バンド8のプラスの特徴を部分的に備えている
6 ・幅広い発音の特性を使用できるが、コントロールは不安定
・特性を効果的に使用できる場合もあるが、一定していない
・概ね理解しやすいが、個々の単語の発音や間違いや不明瞭な音が時折混じる
5 ・バンド4の全てのプラスの特徴と、バンド6のプラスの特徴を部分的に備えている

バンド4の特徴:
・発音の特性の使用は限定的
・特性をコントロールしようとするが、よく失敗する
・発音の間違いが多く、聞き取りが困難な場合もある

(参照:IDP IELTS「IELTS 9段階評価(バンドスコア)・採点方法」)

IELTS6.5を目指すための目標スコアの一例

大学院留学に必要なOverall 6.5 各スコア5.5以上を目指すための目標スコアの一例を載せました。

★リスニング・スピーキングが得意な人向け

Overall Band Score Listening Reading Writing Speaking
6.5 7.0 5.5 5.5 7.0
6.5 7.0 5.5 6.0 6.5
6.5 7.5 5.5 6.0 6.5

★リーディング・ライティングが得意な人向け

Overall Band Score Listening Reading Writing Speaking
6.5 6,5 6.0 7.0 5.5
6.5 6.5 7.0 6.5 5.5

★インプット科目(リスニング・リーディング)が得意な人向け

Overall Band Score Listening Reading Writing Speaking
6.5 7.5 7.0 5.5
6.5 7.0 7.0 6.0 6.0

このようなスコアであれば、皆さまも大学院準備コースなしで英国・豪の大学院に進学できる学校が多くなります。

まずは採点方式を理解して、自分で採点できるようになれば自宅にいながら自分の実力を確認しやすくなります。

特にリスニング・リーディングはシンプルな採点方式なので、活用することをおすすめします。

本記事はIELTS公式テストをもとにしているため、英語で理解したい人はこちらの記事を御覧ください

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