インタビュー

【インタビュー】25歳からのやり直し英語でIELTS6.5を獲得!その心構えやコツは?

AKIさんIELTSインタビュー

セカンドワーキングホリデーとしてオーストラリア・シドニーに在住されているあきひと(AKI)さんは、オーストラリアの公立の専門学校「TAFE(テイフ)」に挑戦するためにIELTSアカデミック試験を受けられました。

日本での修行、ワーホリ、そしてフィリピン・バギオの語学学校を経てIELTS Overall 6.5(L7.0 R6.5 W6.0 S6.0)を獲得されました。

今回はフィリピン・バギオでのIELTSコースに関して詳しくお話を聞いてみました。インタビューの中では、IELTS学習者をたくさん見てきたからこそ言える、今後IELTS試験を受けようとしている人へのメッセージが印象的です

あきさんのIELTSテストに向けての工夫は、今日から誰でも使える参考になることばかりなので、ぜひインタビューを読んでみてください!

話者プロフィール:あきひと(AKI)さん
兵庫県出身。工業高校を経てIT専門学校を卒業。企業に就職せずバンド活動に勤しむ日々を送る。24歳でオーストラリア・シドニーに初の海外旅行に行ったことを転機に、海外で働くことを決意。そこから独学で英語を勉強し、2017年にはじめてのフィリピン留学(4ヶ月)へ。オーストラリア・シドニーでのワーホリを1年間経験し、IELTS点数獲得のために再びフィリピン留学(5ヶ月)を実行。現在IT関連の専門学校に進学を検討されている。

Q. IELTSの勉強をはじめたきっかけを教えてください

オーストラリアでのワーキングホリデーを経て、再びオーストラリアに戻る際にTAFE(テイフ)というオーストラリアの公立の専門学校に入学をするときにスコアが必要であったためです。

オーストラリアに行くきっかけとなったのが、2015年、24歳の終わり頃にはじめての海外旅行でオーストラリアのシドニーに2週間だけ滞在しました。その時まったく英語も話せない状態でしたが、世界が一気に広がったような感覚があり、今後はまたオーストラリアに戻ってきて住んでみたいと思うようになりました。

日本に帰国後、オーストラリアでワーキングホリデーをするためにお金を貯めること、そして英語の勉強を独学で行いました。2017年にフィリピンのバギオ「PINES International Academy」に4ヶ月留学を経てオーストラリア・シドニーにはじめてのワーホリを1年間経験しました。

その後オーストラリアの専門学校TAFE(テイフ)を受講するために、フィリピンに戻り「PINES International Academy」と「JIC」でIELTSコースを5ヶ月受講しました。そしてフィリピン・バギオでの留学経験を経てIELTS6.5を無事に獲得することができました!

TAFE(テイフ)とは?
Technical and Further Educationの略で、公立の職業訓練専門学校のことです。オーストラリアには100校以上あります。職業に直結したスキルが学べるので、オーストラリア人からも人気の進学先となっています。

Q. あきさんがIELTS試験に挑戦する前の英語力ついて教えて下さい。

ESLコースで4ヶ月間修行し、ワーホリ中はずっとローカルで仕事をしていたんですが…バギオの語学学校ではじめて受けたIELTS模擬テストはOverall 4.0(L4.0 R2.5 W4.0 S4.5)と散々な結果でした。

これはさすがに低すぎるとも思ったのですが、1年間独学で単語や文法を勉強していた時期、そしてフィリピン留学とワーホリの経験もあったので、コツさえ掴めば点数は伸びてくるだろうと思っていました。

Q. IELTS対策にフィリピンの語学学校「PINES」と「JIC」を選んだ理由を教えて下さい。

バギオはESLコースを受講していた時に滞在していたこともあって環境は良いと考えてました。学校選びとしては口コミで聞いた、IELTS対策として定評のある「JIC」の点数保証コース(12週間)に行こうと考えていました。

そんな時ちょうど「PINES」でも8週間で完了するIELTSの点数保証コースができて、両方行けば5ヶ月あるので目標点数に到達するだろうと思い、両方の学校に行くことにしました。

Q. フィリピン・バギオにあるIELTSの語学学校の特徴を教えてください。

バギオPINESチャピス校の様子

授業の進め方にPINESとJICで大きな違いはなかったのですが、授業形態は異なっていました。

JICは1対1の個別形式での授業がメインでグループ授業は自由参加である一方、PINES International Academyではリスニングとリーディングコースはグループ形式で、スピーキングとライティングは個別形式での受講でした。

それぞれの学校にいいところがありますが、PINESでは初級者と上級者で校舎が別れているため、レベルの高い学生が集まっているところがいいと思いました。またEOP(Englsh Only Policy=英語のみでの会話)が徹底されていたので、英語を積極的に話せる環境はよかったです。

JICは、英語レベルによってのキャンパスがPINES程離れていなかったので (一応キャンパスは分かれていたけど同じ敷地内)、EOPはあるもののPINES程徹底されていなかったです。大きな特徴としては週に1度、ヘッドティーチャーとカウンセリングできるのがありがたかったです。

通常20分程のカウンセリングだったのですが、時によっては1時間程度、学習方法に関する相談や語学学校での生活に対する悩みなどを話す時間を取ってくれました。

Q.IELTS勉強時や試験時に使えるコツを教えていただけますか?

バギオJICのIELTSコース修了

IELTSリスニング

問題文を先に読んでキーワード(名詞、動詞、形容詞、否定詞など)をハイライトして、問題文の概要を理解、何が来るかを予想しながらリスニングに備えていました。

また、各問題文を読む・読み返すために与えられるそれぞれの時間に、どれだけ先読みできるかというタイムマネジメントが大切です。例えばセクション1は必ず毎回例文があるので、その時間も問題文の先読みに使えます。特にセクション4は難易度が高いので、この問題文を他セクションの時間を使って、先読みして内容をある程度理解、問いを予想する事に集中していました。

6.5以上を目指す場合は、セクション1、2を毎回満点近く取れるようになると、かなり目標に近付くことができる筈です。

IELTSリーディング

IELTS対策の中でも最も力をいれたセクションがリーディングでした。僕がはじめて語学学校で受けたリーディングテストは「2.5」という結果だったのですが、最終的には学校の模擬テストで「7.5」まで取れるレベルになりました!

2.5→7.5に伸ばすためにやったこととしては、以下の3つでした。

  • ボキャブラリーを増やす
  • スキャニング
  • 問題の傾向を覚える

ボキャブラリーを増やすために文章を解いて、わからない単語を全て調べるという方法を行っていました。いわゆる精読に近い方法で一文ずつ理解できるようにしていきました。

次にスキャニングですが、質問文のキーワードを見つけて、本文の中からキーワードを探して、そのキーワード周辺の文章を読みすすめることで質問に答える方法です。慣れるまでは時間がかかるのですが、一度コツを掴むと質問の回答がわかるようになりました。

最後に問題の傾向を覚えるということですが、IELTSには質問傾向によって本文の順番通りに回答が並んでいるか、並んでいないかが異なります。例えば「True, False, Not Given問題」って文章から順番通りにでてくるので、問題文を読んでキーワードを把握、本文に戻ってキーワードを見つけて該当箇所を順番通りに解いていきます。

IELTS True False or Not Given質問
(Cambridge 公式問題集14より)

一方「Matching Paragraph Headings」という質問ですが、回答内容が問題文通りに並んでいないです。これはパラグラフのサマリを見つける問題なので、3つの手順で解くようにしていました。

  1. パラグラフの上から2行目までを読んでマッチするものがあるか探す
  2. それでもなければ下から2行目までを確認してマッチするものがあるか探す
  3. それでもなければパラグラフ中段を確認して答えを見つけ出す

IELTSのMatching Paragraph Headings問題
(Cambridge 公式問題集14より)

またIELTSリーディングではよくタイムマネジメントが課題になりますが、通常の練習では時間の意識をしすぎないようにして、週に1度行われる模擬テストで調整するようにしていました。

IELTSライティング

練習の時点では時間を測らずに、ボキャブラリーや言いたい表現の幅を広げるために、色々と調べて書くことが多かったです。IELTSライティングタスク2だけで、1時間30分程度かけてしまうこともありました。

これもリーディング同様、語学学校で行われるウィークリー模擬テストでタイムマネジメントの練習、本番の時間に慣れることを意識していきました。

そしてライティングで取り組んでいた工夫としては、タスク1・2の練習時に本番のテスト用紙を使うことでした。毎回文字の大きさが同じだとどれくらいの文字数が把握できました。

周りにはノートに書いている人もいたのですが、テスト用紙を使えばここまできたら170文字を超えているから、これ以上は書かなくていい…といった基準になったのがよかったです。

IELTSスピーキング

スピーキングでIELTS6.0を獲得できたコツとしては「ひとつのキーワードを使って色んな質問に答えれるようになること」です。

例えば、こんな質問があるとします。

  1. 「Describe a tourist attraction you once visited
    (あなたが一度訪れたことがある観光名所を説明してください)」
  2. 「Describe a journey that didn’t go as you planned?
    (計画どおりに進まなかった旅について説明してください。)」
  3. 「Describe a place that you would like to visit again.
    (あなたがもう一度訪れたい場所について説明してください。)」

これで僕が回答する場所はすべて「シドニー」です。

①であればシドニーの観光名所であるオペラハウスの話になり、②であればシドニーに初めて海外旅行にいってあたふたした話、③であればなぜ僕がシドニーを好きかを説明していきます。

他にも「好きなアスリート」「好きなコメディアン」「尊敬する人」「これまでに感動したスピーチ」などと言われたら、いつも「武井壮」の話をするようにしています。

こうやってひとつのことを深堀りして知っておくだけで、色んな質問に答えられる準備ができます。わざわざ問題によって答えを変える必要がなく、パート1から3まで共通して使えるので、これからIELTSを受験する人にぜひやってみて欲しい方法です。

Q. おすすめのIELTSの教材を教えていただけますか?

IELTSの教材は語学学校からオリジナル教材を支給されていたので、おすすめのものは特にありませんが、日本で基礎英語を勉強していた時に役立ったものをお伝えします。

この3つを毎日進めていきました。特に役立ったのが「基礎からの英語学習」というウェブサイトでした。

毎日1つずつ進めていって84回で基礎文法をマスターできるという教材になっています。レッスンの終わりに選択式問題と記述式問題があり、理解の確認もできます。僕は1年間、日本で英語を独学で勉強していたときに、このサイトを見つけて毎日取り組んでいました。

振り返って思うのですが、この基礎の勉強をしっかりしてたからこそIELTSの点数も伸びやすかったのではないかと考えています。

Q. 今後の英語学習やオーストラリアでの生活について聞かせてください

フィリピン留学の様子

IELTSは一区切りつきましたが、今後も英語の勉強は続けていきます。オンライン英会話「Hanaso」を今でも週3回続けています。

いまオーストラリア・シドニーにセカンドワーホリとしてきていて、毎日英語をたくさん使って仕事をしていますが、オンライン英会話のように丁寧に教えてくれる先生という存在がいるのは大きいと感じています。

今後はオーストラリアのTAFE(テイフ)に行って、プログラミングの勉強を再開しつつ関連する仕事に携わることができればと思っています。

最後にこれからIELTSを受ける人にメッセージをいただけますか

IELTSは勉強したらその分だけ伸びると信じていますが、基礎英語を勉強しないと点数が伸びにくいので、英語の基礎をしっかりと固めてからIELTSの勉強をスタートするのをおすすめします。

僕がIELTSの語学学校に滞在している時に、同じIELTSコースを受講するもなかなか試験で点数が上がらずに英語を嫌いになっていく人を何人も見ました。

せっかく同じ時間とお金をかけるのに、もったいないなと感じでいました。本人に英語センスがあるとかない以前に、基礎力が足りてない場合が多いと思うので、IELTSを始める前に少しでも英語の基礎力を鍛えておくといいと思います。

Aki
Aki
ちなみにあきさんはフィリピンでIELTSコースを受けていて英語が嫌いになってしまうことってあったのでしょうか?

僕の場合は基本的に英語が好きなのですが、語学学校の模擬テストで何回も同じ点数を取ってしまった時なんかは結構落ち込みましたね。ただ僕は25歳で英語を勉強しだして、スタートが他の人よりも遅いという危機感がかなりあったんですよ。海外で生活、仕事を続けていく為には高い英語力が必要ですし、IELTSの点数も獲得できないといけない、そんな強い危機感があったからこそIELTS目標スコア達成まで乗り切ることができました。

編集後記

今回のインタビューではフィリピンのIELTS留学のリアルな体験がお伺いできました。特にこれからIELTSを受ける人は、あきさんのスピーキングに関する工夫「ひとつのキーワードを使って色んな質問に答えれるようになること」は絶対に実行すべきだと思いました!

IELTSは英語のテストであって、話している内容がホントか嘘かを問われているテストではないです。攻略するためには、自分のやり方に固執せず、ラクをする気持ちで先人たちの知恵を学んでいくことをおすすめします。(←過去の私に言い聞かせたいです笑)

またあきさんからあった「英語の基礎がないとIELTSの点数が伸びにくく英語が嫌いになってしまう」というのは、過去の私に重ね合わせて考えてしまいました。

英語が嫌いになる前に、皆さんがIELTSの目標スコアを達成できるように、本ブログでサポートできればと思いました。

あきさん、ありがとうございました!

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