インタビュー

【インタビュー】オーストラリア滞在中のMiaさんが体験したフィリピンの語学学校で学んだIELTS試験対策とは?

IELTS GeneralでOverall 6.0を取得したMiaさんは、現在オーストラリアで日系企業に働かれています。社会人になってからフィリピンに語学留学され、英語力をTOEIC785(L435 R350)、IELTS6.0*(L5.5 R6.5 S6.5 W6)にまで成長させました。

そんなMiaさんにフィリピン・バギオの語学学校で学んだIELTSの勉強方法について聞いてみまし

MiaさんのIELTS試験対策は参考書などには載っていないユニークなものが多く、これからIELTS受験を検討している人に役立つこと間違いなしです。

* MiaさんのIELTSの点数は、公式の試験ではなく語学学校での試験の評価となっています。

話者プロフィール:Miaさん(@nowaymine)
東京都出身。IT企業で社会人を経験後、フィリピン・バギオに語学留学。ESL・IELTSコースを受講し、英語力を伸ばす。現在はオーストラリアのシドニーにワーホリとして日系企業に勤務。ブログやYoutubeで幅広く活動されている。

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Q. IELTSの勉強をはじめたきっかけを教えてください

学生時代から英語が得意だったにも関わらず、社会人になってからも流暢に英語を話せないという悩みがありました。

会社勤めをして年数が経ち、たまたま辞めるタイミングを見つけることができたので思い切って退職することにしました。その時に留学先に決めたのがフィリピンのバギオにあるMonolという語学学校でした。

そこでESLコース*を2ヶ月受講。日常会話の意思疎通もできるようになったことから、英語力をあげるためのコースを探していました。フィリピン人の先生のおすすめもあってIELTSが勉強できるコースの受講を決めました。

※ESLコースとは
“English as a Second Language”コースでは文法・語彙力・リスニング・スピーキング・リーディング・ライティングなどの英語スキルを総合的に勉強していくコースのこと。

Q. フィリピンの語学学校を「Monol」に決めた理由を教えてください

フィリピンIELTS留学
(↑フィリピン留学時代にお出かけをした様子)

当時は社会人ということもあり、Wi-fiが通っていて、食事もおいしく、室内がきれいな語学学校を探していました。

いくつかの留学エージェントに見積もり依頼をして一番対応が早く丁寧だった「フィリピン留学ドットコム」に紹介された「Monol」に決めました。また当時はフィリピン人の先生と同室になることで、英語を日常でも使えるという「講師同部屋プログラム」にできることも魅力でした。

フィリピンに到着したとき、他の学校よりも部屋はきれいだとは思ったのですが、Wi-fiは遅くて「エージェントが言ってたことと違う」と思ってしまいましたが、次第に慣れてしまいました。フィリピンのインターネット環境は日本と比べるとかなり遅いです。

ですがフィリピン人の先生と同じ部屋で過ごせたのは貴重な体験でした。日常会話だけでなく授業でわからなかったところの質問できたりしたのはよかったです。

Q. フィリピン・バギオにある語学学校「Monol」でのIELTS授業の様子を教えてください

フィリピンIELTS留学の様子Monolではグループレッスンと個別レッスンがあり、マンツーマンレッスンをどの技能の授業にできるか自分でカスタマイズできるのが特徴です。

Aki
Aki
各分野の勉強の仕方についてお話しいただきました!

IELTSリスニング授業の様子

グループレッスンで授業を受けました。形式としては、①先生が問題に対する注意点を説明、②リスニングをする、③みんなで答え合わせという流れで進んでいました。

例えばIELTSリスニングのパート1では「ゼロ」が2回続く時のことを「ダブルオー」ということがあります、といった内容を事前に教えてくれるのでリスニングの内容が頭に入ってきやすく効率的に勉強することができました。

またグループで授業を受けることで、みんながどれくらい聞くことができるかがわかるので周りと切磋琢磨できるような環境でよかったです。

IELTSリーディング授業の様子

これもグループレッスンで受けました。「よーいどん」で一斉に問題を回答して、授業中に答え合わせをします。そのときにパラフレーズを教えてくれるので、メモをしておいて復習時に役立てたりしました。

私はグループの中で、リーディングが得意な方だったのでグループレッスンでも問題ありませんでしたが、リーディングが不得意と感じている人はマンツーマン授業がいいかもしれません。

IELTSスピーキング授業の様子

私の場合、スピーキングは苦手意識があったのでマンツーのレッスンを選択しました。コミュニケーションを取ることが好きなのに、単語での会話が先行してしまい文章が作れないという悩みを持っていました。

決まったフレーズをいくつか教えてもらって時間稼ぎをしている間に文章を考えていくとだんだん文章を作って話せるようになりました。

またマンツーマンの授業だったので言いたいことを自分の文章で説明して、先生が理解したことをきれいな英語で作り直してくれるということもできました。それを再度自分の回答としていくうちに、自分の意見を的確に述べるための文章が作れるようになりました。

IELTSライティング授業の様子

ライティングは1週間でパート1&パート2を3回提出する必要がありました。課題を提出した翌日に採点結果が返ってくるので復習を行い、その翌日は次の課題を仕上げるというサイクルでした。

採点基準は、問題に即した回答内容になっているか、文字数が足りているか足りてないか、スペル、文法などでした。

MonolのIELTSコースの先生は、ESLコースを経験したベテランの先生ばかりでした。全体の20%程度がIELTS専門講師なので、安心して授業を受けることができました。

Q. IELTSで苦労したことを教えていただけますか?

ライティングの授業でした。MonolではIELTS Generalライティングのパート2の型として8パターンの暗記を推奨されていました。

パターンが多くなかなか覚えられず、オピニオンを求められていない問題文に対してオピニオンを書いてしまうなど、問題文に即した回答ができないことがありました。

Q. IELTS試験時に行っていた工夫を教えていただけますか?

IELTS試験4つの工夫
  1. フォントから文章の雰囲気を読み取って想像力を働かせてから問題を解く!
  2. 定型文で話して回答前の時間を稼ぐ!
  3. 緊張をほぐすために、相手を笑わせる内容を話す!
  4. おしゃべりだと思わせるために、試験官に喋りかける!

リーディング

① フォントから文章の雰囲気を読み取って想像力を働かせてから問題を解く!

IELTSのリーディングって文章によってフォントが違う場合があります。タイトルとフォントを読んだ後に「こんな感じの物語かな?」と想像を働かせてから解くようにしていました。

例えば、明朝体っぽい感じだったらリサーチや論文といったお堅めな内容になる。逆にポップな感じだったら、案内文や招待状だったりするというのがわかります。そうして問題を解いていくと意外と当たっていたりして、語学学校のクラスではリーディングの正答率は高い方でした!

スピーキング

② 定型文で話して回答前の時間を稼ぐ!

前段で話した内容とかぶるのですが、定型文を作って質問に回答する前に使っていました。これを行うことで質問の回答前に準備時間を稼ぐことができるので、自分の考えを整理した上での回答ができるようになりました。

  • As I mentioned before… (以前に話したように)
  • In my opinion / In my point of view (私の意見は / 私の考えは)
  • It’s really interesting question! (興味深い質問ですね!)

③ 緊張をほぐすために、相手を笑わせる内容を話す!

IELTSのスピーキングは試験官と1 vs. 1になるので、緊張してうまく実力を発揮できないというときがありました。ある日、語学学校で模試を受けている時に、自分でも笑ってしまうような内容を話すと緊張が和らぐことに気づきました。

「あなたの好きな時間は何ですか?」という質問だったのですが、たまたますごくトイレに行きたくて「トイレで考え事をする時間が好き」という回答をしたところ、試験官が笑ってくれて、すごく話やすくなりました。

このときの模試の結果は文法が5.0と低かったのですが、流暢さでは7.0と高評価をいただきました。

④ おしゃべりだと思わせるために、試験官に喋りかける!

もうひとつ私が使えると思うテクニックとして、試験官に「こいつは英語を話せる」と思わせることだと思っています。

IELTSは質問が始まる前に試験官に名前を伝え、パスポートを見せる場面があるのですが、その時にも試験官に少しだけ話かけます。「How are you today?(調子はどうですか?)「It’s hot today isn’t it?(今日はとても暑いですね)」といった感じです。

一度おしゃべりだと思わせて試験でも話すことができれば、文法が間違えていても流暢さの採点基準でいい評価がもらえることがあると思います。

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Q. おすすめのIELTSの教材を教えていただけますか?

IELTSの勉強をしたのがフィリピンの語学学校だったので、そこのオリジナル教材を使用して学習をしていました。それもあって教科書でのおすすめというよりかはYoutubeでIELTSのスコアが高い人の模範解答を見ることで勉強をしました。

Youtubeで「IELTS Speaking Band 7」などと検索するといくつも模範回答がでてきて、それを見ることで定型文として使えそうなフレーズを確認していました。よく中国人が話すIELTSスピーキングのサンプルを聞いていました。

IELTS バンド8.0とか9.0の動画もありますが、流暢すぎて聞き取れないことも多く、スピーキングで7.0を目指していた私にはこういった動画が一番真似しやすかったです。

今後のMiaさんの英語学習と生活について

現在、私はオーストラリアの日系企業で働いています。IELTSのリスニングで電話対応などの練習をいっぱいしたおかげで、日常生活でも英語を使うことには困っていません。

英語ネイティブのお客さんともナチュラルではないのですが、コミュニケーションは取ることができています。

英語も引き続き勉強していきたいですが、英語を使えるようになったことで世界が広がったことから、今後別の語学も勉強できたらと思っています!

最後にこれからIELTSを受ける人にメッセージ

IELTSは英語力が足りていないとしてもテクニックでカバーできるところがある試験だと思っています。目標スコア達成まで時間がないという人は、語学学校にいってテクニックを吸収するのがいいと思います!

また私自身はIELTSの勉強を始めてから英語スキルが伸びたと感じているので、英語力を伸ばしたいと思っている人にもおすすめです!

編集後記

今回のインタビューではIELTSの試験対策の工夫をメインにお話いただきました。私がこれまで想像したことのない工夫があり、発見いっぱいの楽しいトークになりました!

特に驚いたのがMiaさんの「構造把握力」の高さだと思います。文中には「想像力」と記載していますが、リーディングの数行を読んだだけで「この文章は◯◯というトピックで、こういう展開になる」というのを予測する力です。

これは構造把握力が弱い私も含め、IELTS勉強している人の全員ができるわけではないと思いますが、意識をするだけでも変わってくると思っています。

またインタビュー途中ではMiaさんの友人にもご参加いただき、私だけでは引き出せなかったであろうMiaさんのIELTS試験対策がお伺いできました!感謝です。

Miaさんは現在ツイッター、ブログやYoutubeでオーストラリア生活、英語学習に関する発信をされています。興味がある方はぜひ見てみてください!

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